2012年02月15日

単身者の最後を考える

未婚者の増加や少子高齢化などの社会的な情勢の

変化によって、人生の最後に臨んで、家族を

頼ることができない人が増えてきています。

では、こういった単身者はどういった準備を

行えばいいのでしょうか?



国勢調査によれば、2010年の生涯未婚率は

男性で19.4%、女性が9.8%となっています。

25年前の1985年のデータと比較すると、

男性で15.5ポイント、女性で5.4ポイントと

大幅に増加しています。

また、少子高齢化や核家族化も、単身者の増加

の一因となっています。

以前のように、老後〜終末期の生活を、家族の

助けをかりて過ごしていくという形を取れない

ケースが今後も増えていくのではないでしょうか?


では、自分の最後は自分で備えるためには、どのような

制度を利用できるのでしょうか?


一般的に利用されているのが、

「任意後見契約」と「任意代理契約(事務委任契約)」の

2つです。

任意後見契約は、成年後見制度の1つの種類です。

認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、

財産管理や療養看護の事務手続きなどを代理する

後見人を、本人が自分自身であらかじめ選んでおきます。

手続きは、本人が選んだ相手との間で、任意後見契約を

締結します。この契約は、公証役場において

公正証書で作成しなければなりません。


本人の判断力が低下してきた場合には、

本人、配偶者、任意意後見人受任者(後見人として選んだ人)

などが家庭裁判所に任意後見監督人(後見人を監督する人)

の選任を申立し、この任意後見監督人が選任される

と、正式に後見人の仕事が始まります。



任意代理契約は、判断力に問題はないが、身体が不自由など

の場合に色々な事務的な手続きなどを代理する人を

選ぶというものです。この任意代理契約は、任意後見とは

違って、公正証書にする必要はありません。

しかし、トラブルを防止する意味でも、公正証書で

作成し、さらに、任意後見契約とのセットで考えて

いくことがよいと思われます。


どちらの契約も、その内容は自由に決めることができます。

介護が必要となった場合に、どこでどのようなサービスを

受けたいかや、病気になった際の治療方針、

葬儀やお墓の希望など、自分自身の希望に沿った

形で依頼をしておくことができます。
posted by 札幌の行政書士・FP 村上よしまさのブログ! at 08:51| Comment(0) | 後見制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月10日

高齢者保護とその矛盾・・

独居高齢者や、身寄りがいない施設入居者などが

自分自身での財産管理に不安がある場合、地域の

社会福祉協議会(社協)のサービスを受ける場合が

あります。

お金を預ける本人と社協との契約の上で金銭の管理

を行うこととなるため、もし本人が認知症などで、

サービス内容などについて理解できない状況で

あれば利用できません。

しかし、契約時には判断力があっても、その後

認知症にかかり、その能力が衰えてしまった場合は

どうなるでしょうか?

親族がいれば、そこで後見人を付ける等の対応が

可能です。しかし問題は、身寄りがいない場合もしくは

いたとしても、疎遠であったり、非常に遠方であった

場合です。

成年後見の申立をすることができるのは、4親等以内の

親族です。

申立にかかる費用(家庭裁判所への申立費用、申立に必要な

各種書類の収集にかかる実費、申立のサポートを専門家に

依頼した場合の報酬など)は原則として、申立人の負担です。


この費用負担の問題で、後見の申立が全く進まなくなって

しまうという事態が起こってきます。

家庭裁判所に納付する費用については、後見の審判の確定後に

本人の財産からの支出が認められます(それでも、申立時には立替が必要)

しかし、その他は認められません。

本人の為の申立制度であるのに、本人の財産からの

支出は認められないという矛盾・・・・

これも、社会的弱者の立場である、認知症等高齢者の

保護のための考え方であることは間違いありません。

しかし、ある程度弾力的な運用方法を考えて

行かなければ、今後さらに増加していくと思われる

身寄りのない認知高齢者の保護を行うことは難しい

のではないでしょうか?・・・


ちなみに、申立人がいない場合には、市区長村長申立を

行うことができます。

この場合には、申立費用の立替やその他費用は

市区町村が負担することになります。

ただし、この制度を使っての申立は非常に時間が

かかるのが現状です。(私の住む札幌市の場合には

約1年待ちだそうです)

posted by 札幌の行政書士・FP 村上よしまさのブログ! at 23:57| Comment(0) | 後見制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月08日

認知症の場合の遺言作成

認知症の方は遺言を作ることができるでしょうか?・・・

遺言を作成するためには、事理弁識能力(判断能力)

が必要とされています。つまり、遺言を作成する意味、

その内容等について理解する能力が求められる訳です。

このような状況にある人が遺言を作成したとしても、

無効とされてしまいます。

しかし、成年被後見人だからと言って、まったく遺言を

作ることができないかといえば、そうではありません。

成年被後見人であっても、次の要件を満たせば遺言を

作成することができます。


1.成年被後見人が事理弁識能力を一時的に回復した場合に
  作成すること。

2.医師2人以上の立会の下で作成すること。

3.立会を行った医師が、「遺言者が遺言をするときにおいて
  精神上の障がいにより事理を弁識する能力を欠く状態には
   なかった」旨を遺言書に記載し、署名・捺印をすること。

この3点を満たすことができれば、遺言は有効に作成されたと
考えられます。

しかし現実的には、非常に難しいと言わざるを得ません。


また、成年被後見人ではない認知症の場合については、

上記の要件を求められることはありませんが、その有効性

についてのトラブルの発生を防ぐ意味でも、上記の要件を

満たす、もしくは遺言作成時に事理弁識能力があったことを

証明する証拠を確保する(遺言作成の状況を映像に残すなど)

必要があると思われます。



posted by 札幌の行政書士・FP 村上よしまさのブログ! at 19:40| Comment(0) | 後見制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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